近年、サブスクリプションビジネスに取り組む事業者が増加傾向にあります。これまでは音楽や動画などの無形のサービスのサブスクが中心でしたが、家具や服などの有形のサブスクも増えてきています。
しかし、商品と月額料金を決めるだけではサブスクビジネスは成り立ちません。サブスクビジネスのための考え方や手順・ツールの検討が必要です。
今回は、サブスクリプションビジネスはどう始めたらよいのか、どのように考えどのように事業を進めればよいのかをご紹介します。
こんな方にオススメです。
- これからサブスクリプションビジネスを始めたい
- サブスクビジネスを成功させる考え方が知りたい
- サブスクビジネスに必要なツールを知りたい
サブスクビジネスの成功とは?
○○放題といった定額サービスで「サブスクリプション」が注目されています。
従来のモノ売り(プロダクトビジネス)からサブスクビジネスに取り組む企業も増加しています。売り方を定額の月額利用料に変更するだけでは、サブスクビジネスの成功は困難です。
サブスクビジネスの目指すことは、販売方法の変更だけではなく「顧客との継続的な関係」です。
まず、プロダクトビジネスは、お客様が魅力を感じるモノを作り、それを売ることで成り立つ「売ること」を中心にしたビジネスです。
一方、サブスクビジネスは、売った後に「使い続けてもらうこと」が重要です。そのために、顧客に寄り添い価値を提供し続けるビジネスになります。
プロダクトビジネス | VS | サブスクビジネス |
---|---|---|
ブランディング | マーケティング | エクスペリエンス |
プロダクトの販売 | セールス | 価値の提供 |
プロダクトの販売利益 | ファイナンス | LTV |
売れる商品の開発 | カルチャー | 顧客との継続的な関係構築 |
成功に導く考え方:売った後を考える
サブスクビジネスを成功に導く重要な考え方は、「顧客」を中心に「売った後」のことを考えることです。新規顧客の獲得のための活動よりも、既存顧客の「継続利用」のためのサービスのアップデートに注力することになります。
サービスのアップデートには、顧客を識別・顧客の利用状況を把握・顧客からの意見や要望を収集することが必要になります。サービスのアップデートに加え、顧客それぞれに応じた付加サービスが提供できるように、オプションサービスを充実させることも重要です。
また、顧客自身が契約内容を確認したり、柔軟に契約を変更できることも、顧客満足度を上げる要素になります。
顧客との継続的な関係構築
顧客側からのアクセスに対応する
売った後(契約した後)に、
- 契約内容を把握したい
- いつでも好きな時に契約の変更を行いたい
に対応できるような「Web上のマイページ」が、顧客側からのアクセスを実現し、満足度を向上させられる重要な機能になります。
また、お問い合わせフォームからの顧客の声を、サービスの検討に活用する等、顧客とのコミュニケーションも継続的な関係構築に必須です。
アップセル、クロスセル
顧客がさらに価値を求める場合にハイグレードなプランをメニューに加えること(アップセル)、他のサービスの要望に応えること(クロスセル)、商品メニューや課金体系をフレキシブルに発展させることも顧客との継続的な関係構築に役立ちます。