モノからコト⇒モノの価格からコトの価値への課金
顧客の求めることは、所有することから利用や体験することに移り変わっています。この利用や体験に対する対価は、その利用や体験がもたらす「価値」に対するものになります。
モノの所有ではないため、利用期間に対する対価になり、「課金」の仕組みが必要になります。
課金方法には複数のバリエーションがあり、契約期間との組み合わせで複雑化します。顧客の満足は、『価値>対価』の時に得られるため、課金方法は、顧客に感じられる価値を踏まえて設計することが重要です。
定額で使い放題の方が好ましいケースもあれば、使った分だけの課金の方が好ましいケースもあり、課金設計はビジネス上、とても重要な位置づけです。
従量課金への対応で顧客満足度がアップ
ある程度の平均的な利用が見込まれる場合は、定額制によって利用量を気にせずに安定したコスト管理ができます。一方、利用にバラつきが生じる場合には、利用に応じた課金になる「従量課金制」にすることで、顧客の満足度を得られることが期待できます。
従量課金の場合は、利用データを元に課金金額の算出を行うことから、請求データの作成に大きな負荷がかかります。
また、顧客の満足と事業者のビジネスとの両立のため、上限や下限を設ける等、従量課金のルールは複雑化する傾向にあります。
複数の課金モデルを用意する
課金モデルを複数取り揃え顧客が任意に選択できることで、顧客に購入いただくチャンスが増えます。また、満足度も向上します。
ある程度の初期投資をして月々の支払いを抑制したい顧客もいれば、逆に初期費用なしで始めやすい課金モデルを求める顧客も存在します。
そのように複数の複雑な課金モデルを取り扱うためには、それら課金の仕組みを適切に取り扱うことが重要です。
課金は「請求」に直結するので、請求データを自動で生成する等、連携方法には注目したいです。
これらを人手で対応するには、課金バリエーションが複雑化すればするほど困難になるので、仕組みの整ったシステムの利用が求められます。